脳神経外科てきとうjournal club

読み癖をつけるために

FIRST AID Q&A for the USMLE STEP 1, p.28-29

FIRST AID Q&A for the USMLE STEP 1, p.28-29

 

  1. B型アルドラーゼの欠損によりフルクトース不耐性となっている。B型アルドラーゼはfructose-1-phosphateをglyceraldehydeとdihydroxyacetone-phosphateに分解する。欠損するとフルクトースは肝臓に蓄積される。これにより肝臓に貯蔵されているリンが枯渇し、糖新生を阻害することで細胞のATPレベルが落ちる。
    Words: intolerance: 不耐性, accumulate: 蓄積する, deplete: 枯渇する, preceding: 先行する
  2. Glucose-6-phosphate dehydrogenaseの欠損。薬剤、感染、ソラマメの摂取を契機に急性に溶血性貧血を起こす。ペントースリン酸経路の最初の酵素であり、還元化グルタチオンの維持に必要である。還元化グルタチオンは過酸化水素フリーラジカルの除去に必要であり、赤血球内にそれらが蓄積すると様々な構造物にダメージを与える。それによって細胞膜が破綻すると溶血を来す。ハインツ小体はヘモグロビンの酸化変性物の集塊である。
    Words: primaquine: プリマキン=マラリア治療薬, scleral icterus: 強膜黄疸, spherocyte: 球状赤血球, Heinz body: ハインツ小体, equivalent: 同価物, peroxide: 過酸化水素,
  3. ジパルミトイルホスファチジルコリン(dipalmitoyl phosphatidylcholine)=肺サーファクタントの一つ。II型肺胞上皮細胞より分泌され、肺胞が膨らむために必要。肺サーファクタントの産生は32週以降であり、28週は早すぎる。羊水中のlecithin:sphingomyelin ratio(L/S ratio)が0を越えると肺の成熟を示す。
    Words: gestation: 妊娠, nasal flaring: 鼻翼呼吸, subcostal retraction: 肋骨下陥凹, amniotic fluid:羊水
  4. 細胞周期のうち、有糸分裂をするのはM期(mitosis phase)であり、染色体が垂直に並ぶの(赤道面にまっすぐ集まって並ぶ)はその中の中期(metaphase)である。ビンクリスチンは微小管を形成するチューブリンに結合して微小管の形成を阻害するため、紡錘体の形成がされず、細胞分裂がなされない。
    Words: pharmaceutical: 医薬品, tubulin: チューブリン, microtubules: 微小管, spindle: 紡錘体
  5. 脆弱X症候群(fragile X syndrome)はトリプレットリピート病の一種。精神発達遅滞や自閉症、特徴的顔貌(長い顔、大きな耳)、関節の過進展を来す。男子の方が症状は重い。サザンブロット法は染色体が長ければ長いほど先に進まないため、トリプレットリピート病を発症するほどに長くコドンがリピートされた場合は全く先に流れない。
    Words: nephew: 甥, draw blood: 採血する